INTRODUCTION
平成26年11月に移転オープンした、福岡市立こども病院。その1階待ち合いロビー(てりはのひろば)に置かれる家具のデザインを担当させていただきました。”福岡デザインプロジェクト”と銘打って、福岡のデザイナー数名でチームを組み、進めてきたプロジェクト。ワークショップという形で地元の小中学生も参加しました。いろいろな病や不安を抱えながら訪れるこどもたちの心を少しでも和らげることができればと思い、無垢の木をふんだんに使った作りとしました。2層吹き抜けの空間に立つ2本の柱を、大きな樹と見立て、その樹の足元に根っこをイメージした四角いベンチと、木の実をイメージした丸いベンチを配置しました。特に木の実のベンチはクスノキから削り出して作られた存在感あるもの。そばに近寄ると、ほのかにクスノキの香りがします。手ざわりだけでなく、香りも感じられる、そんな空間にしたいと考えデザインしました。